木曜日の欧州株式は、投資家心理が経済成長見通しに影響され、利下げ期待が後退したため、エヌビディアの好調な見通しをめぐる当初の興奮を相殺し、安定した動きで終了した。欧州全体の幅広い銘柄を対象とするSTOXX 600指数は、序盤に上昇したものの、ほぼ横ばいで終了した。
テクノロジー・セクターは1.1%上昇し、ASML、インフィニオン、ASMなどの半導体企業の株価が1%から2.6%上昇した。この上昇は、エヌビディアが予想を上回る四半期収益予測、株式分割、分割後ベースで150％の大幅増配を発表したことに続くものだ。
モーニングスターのマーク・プレスケット氏は、こうした半導体業界のプレーヤーの成功を取り上げ、このセクターへの戦略的投資アプローチが好結果を示していると指摘した。
STOXX指数は2023年後半以降、急成長するテクノロジー・セクター、特に人工知能と欧州中央銀行による利下げ期待に大きく後押しされ、上昇に転じている。同指数は現在、過去最高値をわずかに下回る水準で取引されている。
しかし、ユーロ圏の企業活動が今年5月に1年以上ぶりの速さで成長したことを示す調査結果を受けて欧州債券の利回りが上昇したため、リスク資産には圧力がかかった。さらに、第1四半期は交渉による給与の伸びがわずかに増加したことから、金利を現在の高水準から引き下げることに慎重なスタンスが支持された。
トレーダーは予想を修正し、2024年末までの利下げ幅を58ベーシスポイントと予想した。
プレスケットは、賃金インフレは遅行指標であるが、データのボラティリティにもかかわらず、全体的なインフレサプライズは比較的落ち着いていると述べた。
公共事業や不動産といった金利に敏感なセクターはあまり振るわず、ナショナル・グリッドは約70億ポンド（89億ドル）の資金調達を目的とした新株発行を発表した後、株価が11％近く下落した。
英国では、リシ・スナック首相が2024年7月4日に総選挙を実施すると発表したことを受け、FTSE100指数は0.4％下落して引けた。
その他のニュースでは、スウェーデンのゲーム開発会社エンブレーサーが財務責任者の一身上の都合による退任を発表し、第4四半期の営業利益が市場予想に達したことを受けて、エンブレーサー株が8.7%下落した。
一方、ジュリアス・ベアーの株価は3.2％上昇した。スイスの銀行が今年1～4月期の運用資産残高を10％増の4710億スイスフラン（5150億ドル）と報告したため。
さらに、チケット販売会社のCTSイベンティムは、音楽・スポーツイベントやオンライン・チケット販売への需要の高まりに支えられ、第1四半期の調整後コア利益が36％増加したことを報告し、株価は4.8％急騰した。
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