サムスン電子は、人工知能技術の需要急増とそれに伴うメモリーチップ価格の反発により、第2四半期の利益が大幅に増加すると予想されている。メモリーチップ、スマートフォン、テレビの世界最大のメーカーは、6月30日に終わる四半期に8兆8000億ウォン（63億4000万ドル）の営業利益を達成する見込みだ。
この数字は、前年同期の営業利益6700億ウォンから大幅に増加したもので、2022年第3四半期以来の最高益となる。
アナリストは、業績が上向いたのはハイテク大手の主要半導体部門によるもので、同部門は2四半期連続で黒字を計上する可能性が高いと見ている。メモリーチップ価格の回復は、2022年半ばから2023年末まで続いた低迷期以来続いている。これは、パンデミック後のガジェット需要の低迷によるものだった。
半導体部門の成功は、AIチップセットで使用される高帯域幅メモリー（HBM）チップを含むハイエンドDRAMチップや、データセンター・サーバー用チップ、AIサービス・ガジェット用チップの爆発的な需要に支えられている。TrendForceによると、メモリーチップの価格は前四半期比でDRAMが約13％から18％、NANDフラッシュチップが約15％から20％上昇した。
サムスンのチップ部門の推定営業利益は4兆6000億ウォンで、前年同期の4兆3600億ウォンの赤字とは対照的だ。しかし、サムスンのモバイル事業は、第2四半期の営業利益が前年比で減少する可能性が高い。
スマートフォンの出荷台数は同程度であるにもかかわらず、部品、マーケティング、AIサービスの開発などのコストが上昇している。モバイル事業の営業利益は、前年の3兆400億ウォンから約2兆2000億ウォンに減少すると予想される。
競争の激しい市場において、サムスンは最新のフラッグシップ折りたたみ式携帯電話や、新しい健康モニタリングリングを含むモバイルアクセサリーを発表し、アップルに挑戦する構えだ。発表会は7月10日にパリで開催される予定だ。
現在の為替レートは1ドル＝1387.4200ウォンで、サムスンの財務は堅調な回復と需要の高いテクノロジー分野への戦略的集中を反映している。
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