3日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:日経平均が25日線に接近する局面においては強弱感が対立■前場の注目材料:キユーピー、2Q営業利益30.4%減、通期予想を下方修正■センコーHD、5拠点新設、240億円投じEC物流増に対応■日経平均が25日線に接近する局面においては強弱感が対立3日の日本株市場は、雇用統計を材料視した米国市場の流れを受けて、買い先行で始まろう。
2日の米国市場では、NYダウが92ドル高だった。
6月雇用統計が予想を上回ったため、早期回復期待が高まり大きく上昇して寄り付いた。
その後、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が全米の1日あたりの新たな感染者数が過去最多に達したと発表すると第2波への警戒感が強まり上げ幅を縮小。
しかし、トランプ大統領が第4弾パンデミック救済策に着手したことを明らかにすると、期待感が下支えとなり引けにかけても上昇を維持した。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の22315円。
円相場は1ドル107円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。
ただし、米国市場では雇用統計の結果を材料視するも、新型コロナウイルスに関連した報道に振らされる状況であり、NYダウは引けにかけて上げ幅を縮めている。
そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすく、日経平均が25日線に接近する局面においては強弱感が対立しやすい。
また、米国は独立記念日で3連休に入ったことから、海外勢のフローが限られることになる。
薄商いの中を短期筋による先物主導のインデックス売買の影響を受けやすくなるため、買い一巡後の仕掛け的な商いには注視する必要がありそうだ。
そのため、日経平均の25日線接近場面では戻り売り、5日線及び22000円に接近する場面においては押し目買いといった、狭いレンジ内での取引になりそうである。
また、指値状況が薄いこともあり、小さなエネルギーでも大きく振れやすくなるため、指数インパクトの大きい値がさ株の値動きを睨みながらの展開になるだろう。
そのほか、中小型株については資金回転が早まっていることもあり、いったんトレンドが出ると一方向に大きく振らされる流れが目立ってきている。
やや神経質な展開も想定されやすく、強いトレンドが継続している銘柄に対しての急動意には注意しておきたい。
そのため、指数がこう着の中、次第に材料株にシフトしやすいところであるが、価格変動の大きい値がさ株を避け、低位材料株での短期的な値幅取り狙いに向かわせそうである。
とはいえ、オーバーウィークのポジションは避けたいところでもあり、後場半ば辺りからは材料株においても、こう着感が強まろう。
そのほか、ハイテク株への資金流入の流れは継続しつつも、ややバリュー株へのシフトを想定。
■キユーピー、2Q営業利益30.4%減、通期予想を下方修正キユーピー (T:2809)は第2四半期決算を発表、売上高は前年同期比2.2%減の2630.57億円、営業利益は同30.4%減の111.94億円だった。
サラダ・惣菜事業が伸張したが、調理・調味料事業やタマゴ事業の業務用商品の売上減少、食油および鶏卵などの主原料価格の上昇が影響した。
あわせて2020年11月期業績予想の修正を発表。
営業利益は従来の300億円から240億円に下方修正している。
新型コロナウイルス感染拡大の影響などを可能な範囲で織り込んだ。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(22145.96、+24.23)・NYダウは上昇(25827.36、+92.39)・ナスダック総合指数は上昇(10207.63、+53.00)・シカゴ日経225先物は上昇(22315、大阪比+135)・1ドル107円50-60銭・SOX指数は上昇(1993.61、+26.63)・VIX指数は低下(27.68、-0.94)・米原油先物は上昇(40.65、+0.83)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・米財政刺激策への期待・コロナ収束後の業績回復期待・センコーHD (T:9069)5拠点新設、240億円投じEC物流増に対応・トヨタ (T:7203)EV基盤の開発完了でマツダ・デンソーとの共同出資会社清算・筑波銀行 (T:8338)明治安田生命と地域の健康増進で連携、共同セミナーなど計画・東洋紡 (T:3101)新型コロナ/PCR検査試薬、唾液で判定、今月下旬発売・ブリヂストン (T:5108)タイヤの不具合、常時検知監視システム・キトー (T:6409)蘭社を完全子会社に、欧サービス基盤強化・NEC (T:6701)海外反転攻勢、NTTと共同戦線・5G設備オープン化・富士通 (T:6702)ストレージで新製品、ネットアップと提携強化・パナソニック (T:6752)センシング事業で新組織、営業・保守と連携強化・TDK (T:6762)車向けTMR角度センサー・第一三共 (T:4568)抗がん剤の臨床開始、生存期間・安全性など検証☆前場のイベントスケジュール・10:30 豪・5月小売売上高(暫定値:前月比+16.3%、4月:-17.7%)・10:45 中・6月財新サービス業PMI(予想:53.2、5月:55.0)
<ST>