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BBT Research Memo(3):国内最大級の遠隔型ビジネススクールを運営

発行済 2022-04-14 15:33
更新済 2022-04-14 15:45
© Reuters.
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■事業概要

2. オンライン教育サービスの特徴・強み
オンライン教育サービスの流れを簡単に説明すると、まずコンテンツ制作に関しては、時代のニーズに合致したテーマを有識者によるコンテンツ会議で決定し、そのテーマに最適な講師を招請してビジネス・ブレークスルー (TYO:2464)のスタジオで制作する。
講師は、大前研一氏をはじめとした著名経営コンサルタントや大学の教授、企業経営者、起業家、投資家などに依頼している。
企画・制作されるコンテンツは年間約1,000時間程度であり、現在のコンテンツライブラリーは10,000時間超に及ぶ。
コンテンツはインターネットや「Amazon Fire TV」等で受講者に配信している。
講義内容の質問やそれに対する回答、あるいは受講生同士のディスカッション、試験やサポートなどはすべて同社が開発した遠隔教育プラットフォーム「AirCampus(R)」を介して行われる(一部については他のWeb会議ツールも活用)。


同社のオンライン教育サービスの強みは以下の3点にまとめることができる。
第1の強みは、10,000時間超と国内最大級のコンテンツ量を蓄積しており、講師陣の質やコンテンツの内容も含めて群を抜いているという点が挙げられる。
また、コンテンツの制作コストに関しても、本社内に自社スタジオを有することで低コスト化と同時に、制作時間の短期化を実現している。
今回はコロナ禍により、経営面での課題や対策といったテーマに関する需要が増加したが、同社は機動的にコンテンツを制作することでこうした需要に応えている。


第2の強みとしては、自社開発したオンライン教育プラットフォーム「AirCampus(R)」にある。
同システムは、講義を視聴したかどうかを認証する視聴認証システム(日米でビジネスモデル特許取得)、理解度を確認するテスト、修了レポート等の提出、成績管理を含めた履修状況を管理する履修管理システム、さらにはディスカッション機能、掲示板機能など、eラーニングに必要な機能を網羅的に有している。
また、教務AI「BioLA」を開発し、BBT大学が開学以来16年間蓄積してきた大量の学習履歴データを「BioLa」に学習させることで、これまで教務担当者が行っていたデータ分析や判断を「BioLa」が代わりに行うことが可能になるなど、学生に対する支援も強化してきた。
2021年3月期には新機能として、受講生の学習効率向上やバリアフリーへの対応を目的に字幕機能や14言語の翻訳機能を実装した。
また、使用デバイスもPCだけでなく、スマートフォンやタブレット端末にも対応しており、世界99ヶ国から延べ2万人が受講するなど、場所と時間を選ばず学習できることが特長である。


第3の強みとしては、過去の実績によって蓄積された教務ノウハウにある。
同社は2001年にオーストラリアのボンド大学と提携して共同プログラムを運営するなど、既にMBAプログラムでは20年以上のノウハウを蓄積している。
「BOND-BBT MBA」「BBT大学大学院」の修了生は合わせて2,600人を超え、在校生は約600人と国内で最大級の規模となっている。
さらに修了生のうち約400人の協力により、TA(ティーチング・アシスタント)、LA(ラーニング・アドバイザー)のネットワークを構築しており、在校生の卒業までのサポート体制が充実していることも強みである。


起業家を養成する「アタッカーズ・ビジネススクール」では、修了生の中から約810社が起業し、このうち弁護士ドットコム (TYO:6027)、クラウドワークス (TYO:3900)、ミクシィ (TYO:2121)、アイスタイル (TYO:3660)、鎌倉新書 (TYO:6184)など11社が株式上場を果たすなど、起業家の育成ノウハウにも定評がある。
なお、2019年7月に「アタッカーズ・ビジネススクール」部門を分離独立し、子会社として新設した(株)ABSに承継している。
新会社では起業家のさらなる輩出並びに、東京一極集中ではなく全国各地で起業が増えることを目的とした教育サービスを展開する。


そのほか、2008年からはスタートアップ起業家支援プロジェクト「背中をポンと押すファンド(SPOF)」を通じて、新規ビジネスにチャレンジする起業家に対して資金面でサポートしており(BBT修了生が対象。
1件当たり最高200万円、出資比率20%未満)、累計で約40社に約50百万円の出資を行っている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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