[ロンドン 29日 ロイター] - 国連貿易開発会議(UNCTAD)は29日、来年の世界の海上貿易が伸び悩むとの見通しを示した。経済混乱、ウクライナ戦争、新型コロナウイルスの流行が背景。
今年の海上貿易は1.4%増に鈍化し、来年も同水準にとどまる見通し。昨年は3.2%増、2020年は3.8%減だった。
23─27年は年間平均2.1%増と、過去30年間の平均3.3%増を下回る見込み。
ウクライナ戦争、新型コロナ流行のほか、「サプライチェーンの制約の長期化、中国の景気減速とゼロコロナ政策、インフレ圧力、生活費上昇」をリスク要因に挙げた。
「物流の停滞は需給の再均衡で解消される見通し」だが、港湾や内陸輸送で労働争議のリスクが高まっており、将来の世界的な危機、気候変動、低炭素エネルギーへの移行に備えた海上サプライチェーンへの投資が必要だとしている。