執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com -- 3月のFOMC会合の議事要旨で、FRB高官が5月には金融政策の引き締めのペースを速めることに賛成であることが示されたことで、米国債の利回りが上昇し、水曜日のダウ工業株30種平均は下落した。
{{169|ダウ工業株30種平均}は0.42%、144ドル、{{166|S&P500}は1%、{{14958|ナスダック}は2.2%、それぞれ下落した。
FRBは「早ければ5月のFOMC会合終了後にバランス・シートの縮小プロセスを開始できる状況にある」ことが、水曜日に公表された議事要旨で示された。
現在9兆ドルにまで膨らんでいるFRBのバランス・シートを縮小させる計画で、保有する約600億ドルの米国債と350億ドルのエージェンシーMBSを順次売却することが見込まれる。
また、FRBメンバーは今後、1~複数回のFOMC会合で0.5%の利上げを行うとの見通しを示したが、これは今後ほとんどのFOMC会合で0.5%利上げを行うという市場の見方よりは消極的な内容であった。
Aptus Capital Advisorsのポートフォリオ・マネジャーであるJohn Luke Tyner氏は、水曜日にInvesting.comとのインタビューで、「0.5%の引き上げに関するFOMC会合議事要旨の内容は、少し弱気なものであった。なぜならこれまでの今年のほとんどの会合で、FRBのメンバーが0.50%の利上げのことしか話してこなかったことで、市場では0.5%の積極的な利上げを織り込んでいたためである」と述べた。
「また、イールド・カーブの短期ゾーンが少し軟化したことも影響しているだろう」と同氏は付け加えた。
米国10年債利回りは2.6%を超え、3年ぶりの高水準に急伸した。一方、利上げに敏感な同2年債利回りは上昇が鈍り、この日は下落して終了した。
金利とインフレの上昇局面では魅力が薄れるハイテクなどのグロース株セクターは、引き続き下落し、市場全体の足を引っ張った。
Facebook (NASDAQ:FB)が3%超の下げで大手ハイテクの下げを誘い、Apple (NASDAQ:AAPL)、Alphabet (NASDAQ:GOOGL)、Amazon.com (NASDAQ:AMZN)も1%を超える下げとなった。
半導体株も軟調に推移し、Nvidia (NASDAQ:NVDA)が6%近く下落したほか、Broadcom (NASDAQ:AVGO)、Intel Corporation (NASDAQ:INTC)も低迷し、売り圧力がかかっている。
Intelはロシアによるウクライナ侵攻を受け、ロシアでの事業を終了または縮小すると発表し、1%下落した。
Tesla (NASDAQ:TSLA)は、上海市のコロナ対策によるロックダウンにより、少なくとも金曜日まで上海工場での生産再開を見込めないと発表し、3%以上の下落となった。
またJetBlue Airways (NASDAQ:JBLU)がライバルであるSpirit Airlines (NYSE:SAVE).に対して36億ドルで買収提案を昨日行ったが、水曜日は8%以上の下落となった。
その他のニュースでは、Tilray (NASDAQ:TLRY)が第3四半期に予想以上の利益を出した後、市場全体の下落傾向にある中で3%以上の上昇となり、子会社であるManitoba Harvest社のヘンプ・パウダー(麻粉)が全米300以上の食品卸市場で販売されると発表した。