■業績動向
3. 中期経営計画
2019年3月期の基本方針は、2030年にクイック (T:4318)が1,000億円企業になることを目標に策定されている。
そのためまず、10年後を目指して、既存事業の成長と新規事業の育成に向けて積極的投資を継続する一方、M&Aの実施やAI技術による新たなビジネスモデルの開発を進める。
次に、国内の少子高齢化と労働人口の減少により国境を越えた人材サービスが増加する見通しのため、グローバルな人材流動化に向けたクロスボーダー転職市場の開拓など、グローバルHRビジネスを先駆的に進める。
社内的には、組織強化や働き方改革に向けた人事制度改革を進め、事業横断的視点でのキャリアアップ支援と育成制度を構築、人材を増強する。
これにより当面の目標として、2021年3月期売上高23,850百万円、営業利益3,430百万円を目指す。
このような中期経営計画も長期目標も、徐々に確からしくなってきたように思われる。
というのも、事業基盤が出来上がりつつある上資金も潤沢になってきたからである。
このため同社は、M&Aや新規事業を積極化するなど拡大志向をさらに強める考えである。
今後3~5年の投資や事業戦略が長期成長への重要なカギとなるだろう。
もちろん課題や懸念の解消も成長戦略と並行して進めている。
人材派遣については、雇用環境が改善する中、パートから社員への流れもあり、新たな人材手当てが難しいことから、パート派遣が前期比ペースでは堅調だったものの、計画に対しては苦戦を強いられており、今後、人材派遣の戦略を見直す必要もあると考えられる。
リクルーティング事業については、引き続きメディアを中心にリクルートの代理店トップクラスのポジションを維持する考えだが、求人広告領域で勢いのある求人情報専門検索エンジンIndeedの取扱いを伸ばす考えである。
同社に適した運用を開発する必要はあるが、利用者にとって利便性は向上しそうだ。
外国人労働者の受け入れについては、制度が始まって2~3年は混乱すると思われるため、業界が落ち着いてから強化するなど拙速を避ける。
海外事業については、主要エリアについては自社で展開してきたため、今後はパートナーシップにより領域を広げるほか、日系企業オンリーからクロスボーダー転職へと舵を切り、2030年には80~100億円の売上高を目指す意向である。
なお、人材不足が急速に進行する可能性の高い中国では、クロスボーダー転職は大きなビジネスチャンスになりそうだが、一方でリスクも大きくなるため、新規事業としてリスクを考慮した投資をしていく考えである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
3. 中期経営計画
2019年3月期の基本方針は、2030年にクイック (T:4318)が1,000億円企業になることを目標に策定されている。
そのためまず、10年後を目指して、既存事業の成長と新規事業の育成に向けて積極的投資を継続する一方、M&Aの実施やAI技術による新たなビジネスモデルの開発を進める。
次に、国内の少子高齢化と労働人口の減少により国境を越えた人材サービスが増加する見通しのため、グローバルな人材流動化に向けたクロスボーダー転職市場の開拓など、グローバルHRビジネスを先駆的に進める。
社内的には、組織強化や働き方改革に向けた人事制度改革を進め、事業横断的視点でのキャリアアップ支援と育成制度を構築、人材を増強する。
これにより当面の目標として、2021年3月期売上高23,850百万円、営業利益3,430百万円を目指す。
このような中期経営計画も長期目標も、徐々に確からしくなってきたように思われる。
というのも、事業基盤が出来上がりつつある上資金も潤沢になってきたからである。
このため同社は、M&Aや新規事業を積極化するなど拡大志向をさらに強める考えである。
今後3~5年の投資や事業戦略が長期成長への重要なカギとなるだろう。
もちろん課題や懸念の解消も成長戦略と並行して進めている。
人材派遣については、雇用環境が改善する中、パートから社員への流れもあり、新たな人材手当てが難しいことから、パート派遣が前期比ペースでは堅調だったものの、計画に対しては苦戦を強いられており、今後、人材派遣の戦略を見直す必要もあると考えられる。
リクルーティング事業については、引き続きメディアを中心にリクルートの代理店トップクラスのポジションを維持する考えだが、求人広告領域で勢いのある求人情報専門検索エンジンIndeedの取扱いを伸ばす考えである。
同社に適した運用を開発する必要はあるが、利用者にとって利便性は向上しそうだ。
外国人労働者の受け入れについては、制度が始まって2~3年は混乱すると思われるため、業界が落ち着いてから強化するなど拙速を避ける。
海外事業については、主要エリアについては自社で展開してきたため、今後はパートナーシップにより領域を広げるほか、日系企業オンリーからクロスボーダー転職へと舵を切り、2030年には80~100億円の売上高を目指す意向である。
なお、人材不足が急速に進行する可能性の高い中国では、クロスボーダー転職は大きなビジネスチャンスになりそうだが、一方でリスクも大きくなるため、新規事業としてリスクを考慮した投資をしていく考えである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)