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システム ディ Research Memo(1):不況に強い収益基盤づくりが着実に進捗

発行済 2019-07-18 15:01
更新済 2019-07-18 15:21
© Reuters.  システム ディ Research Memo(1):不況に強い収益基盤づくりが着実に進捗
3804
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■要約システムディ (T:3804)は業種特化型の業務支援ソフトウェアメーカー。

私立学校法人向けトータル業務支援システムやスポーツジム向けの会員管理・運営システムなどを中核に業容を拡大してきた。

全事業の黒字化を達成し、次のステージを目指す段階に差し掛かる。

1. 前期比減収ながら大幅増益で着地。

営業利益・経常利益は半期ベースの過去最高を更新同社の2019年10月期第2四半期決算は、売上高1,761百万円(前年同期比4.4%減)、営業利益354百万円(同20.0%増)と減収ながら大幅増益で着地し、営業利益、経常利益は第2四半期として過去最高を更新した。

売上高は前期にあった大型案件の反動により前年同期比で減収となったが、これは当初からの予想どおりだ。

計画に対しては91百万円(約5%)上回った。

営業利益は期初予想を121百万円(約52%)上回った。

バージョンアップを重ねて利益率が向上してきたパッケージソフトが販売を伸ばしたことと、利益率が高いストック収益が堅調に推移したことで、全事業部門で黒字を維持し、営業利益率は20.1%に上昇した。

2. “高効率ビジネス”の浸透・拡大が順調に進捗同社は現在2018年10月期−2020年10月期の3ヶ年中期経営計画に取り組んでいる。

そこで同社が注力するのは、“高効率ビジネス”の浸透・拡大だ。

同社の中核製品であるパッケージソフトは、販売後も顧客の導入支援から始まり、機能追加やサポート提供という過程があり、それらを反映させる形でバージョンアップを繰り返してきている。

そうして熟成されたソフトウェアは手離れの良い高利益率の製品となり、そこに至るサポート・メンテナンス需要はストック収益として取り込めるという構図となっている。

こうしたビジネス展開を“高効率ビジネス”と称している。

パッケージソフトは中規模事業者のボリュームゾーンを主要ターゲットにしているが、その両側の大規模及び小規模の顧客は、それぞれカスタマイズ対応やクラウド対応で取り込み(『Value & Volume Business』戦略)、不況下にも強い経営基盤づくりを目指している。

2019年10月期第2四半期はその成果の一端が出た決算であったと言える。

3. 2020年10月期も増収増益が続くと期待。

経常利益6億円の達成が視野に入る2019年10月期について同社は、売上高3,484百万円(前期比2.5%増)、営業利益442百万円(同13.1%増)を予想している。

これらの数字に期初予想から変更はない。

同社のビジネスは会計年度末(3月)もしくは年度初め(4月)に需要期を迎えるものが多いため、収益が上期(第2四半期累計期間)に偏重となる傾向にある。

したがって、単純に上期の2倍を通期の収益と期待することはできない。

一方で、ストック収益が着実に拡大していることもあり、今通期の業績達成可能性は十分高くなっていると弊社ではみている。

来2020年10月期は、事業環境が大きく変わらないなかで高効率ビジネスの一段の浸透や新製品のリリースにより、増収増益が続くと期待される。

同社は例年どおり慎重な業績予想からスタートするとみられるが、経常利益6億円の中期経営計画目標の実現が十分視野に入る実力が備わってきていると弊社ではみている。

■Key Points・公会計・公教育の以外の4つの事業でも公共向けビジネスを展開中・AIやビッグデータを活用したパッケージソフトのスマート化に取り組む・全事業部門でクラウドによるソリューション提供を実現。

ストック収益の拡大が経営基盤強化に大きく貢献(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

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