21日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・売り買い交錯も押し目買い意欲は強い
・ドル・円は104円15銭付近、ドル小幅高、日本株高継続で円売り
・日本ペイント、そーせいなど5社のレーティング格上げ
■売り買い交錯も押し目買い意欲は強い
日経平均は6営業日続伸。
50.03円高の17285.53円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えている。
20日の米国市場は、大統領候補者によるTV討論会はヒラリー氏優勢との見方に変化はなく、欧州中銀(ECB)の政策金利据え置きも予想通りであったため、終日もみ合う展開だった。
一方で、シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円高の17280円だったほか、円相場は1ドル104円台に乗せてくるなか、小幅に続伸して始まった。
その後は前日の大幅上昇に対する利益確定の売りも出やすく、50円程度の狭い値幅での推移となっている。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり値下がりが拮抗。
規模別指数では大型、中型株指数がプラスで、小型株指数はマイナス圏で推移している。
セクターでは、鉱業、空運、不動産、銀行、保険、機械がしっかり。
半面、その他製品、情報通信、建設、鉄鋼、海運が冴えない。
日経平均は50円程度の狭いレンジながらも、前日の大幅上昇の反動や週末要因等が意識されるなかでは、相当底堅い相場展開であろう。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ (T:9983)、日東電 (T:6988)、東エレク (T:8035)等がけん引。
ソフトバンクグ (T:9984)、KDDI (T:9433)などの下落影響を吸収している。
週末要因から積極的な売買は手控えられると考えられるが、需給的には大きくロングには傾いていないとみられ、反対に売り方の買い戻しが意識されやすく、押し目買い意欲は強いとみられる。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は104円15銭付近、ドル小幅高、日本株高継続で円売り
21日午前の東京外為市場では、ドル・円は小幅高。
日本株高を背景にややリスク選好的な円売りが続いた。
ドル・円は、103円後半で推移した前日海外市場の流れを受け継ぎ、日経平均株価のプラス圏推移でドル買い・円売りに振れた。
日経平均は寄り付きから伸び悩む展開だがプラス圏での推移が続き、ドル買い・円売り基調は維持された。
引き続き売り圧力は強いが、104円台で小じっかりの展開となった。
今日は特に重要イベントが予定されておらず、リスク要因が少ないため円売りに振れているもよう。
ランチタイムの日経平均先物はプラス圏推移となっており、目先の株高継続を見込んだドル買いが観測される。
午後の取引も株価を手がかりとした相場展開が見込まれるが、ドルの上値の重さが意識されれば103円台に押し戻される可能性はあろう。
ここまでのドル・円の取引レンジは103円92銭から104円18銭、ユーロ・円は113円55銭から113円85銭、ユーロ・ドルは1.0918ドルから1.0930ドルで推移した。
12時20分時点のドル・円は104円15銭、ユーロ・円は113円55銭、ポンド・円は127円44銭、豪ドル・円は79円44銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・日本ペイント (T:4612)、そーせい {{|0:}}など5社のレーティング格上げ
・DNAチップ (T:2397)、テリロジー (T:3356)、メディ工房 {{|0:}}など5社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・EU大統領
「英国のEU残留を望む」
・オランド仏大統領
「英国のEU離脱の事前交渉は認めない」
・メイ英首相
「EUの分裂は英国の利益にならない」
・黒田日銀総裁
「2017年度中の物価2%達成見通しは修正ありうる」
「国債買入れ自体がすぐに限界に達することはない」
☆後場の注目スケジュール☆
・特になし
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