[東京 24日 ロイター] - ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY= 午後3時現在 119.56/58 1.0926/30 130.64/68 正午現在 119.78/80 1.0916/20 130.76/80 午前9時現在 119.75/77 1.0943/47 131.05/09 NY午後5時 119.71/73 1.0945/47 131.00/04
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べて、ややドル安/ 円高の119円半ばだった。年度末・期末を控えてインターバンクが動意に乏しくなるな か、季節的な円買いや、将来の金利の道筋は不確かとしたフィッシャー米FRB副議長に よる発言の余韻も手伝い、ドルは伸び悩んだ。
ドル/円は朝方119.57円まで下落し、前日海外時間の安値を下回ったが、仲値 に向けて119.87円まで持ち直した。ただ、その後は海外利益の本国送金など季節的 な要因に加え、前日の要人発言の余韻もあり、上値の重さが意識される展開となった。イ ンターバンクも「期末、年度末を目前に余分な取引は控え、ポジションをほぼスクエアに している」(外銀)とされ、ドルの方向性を出づらくした。
午後1時過ぎからはじりじり下げ、午後3時にかけて朝方につけた安値水準まで弱含 んだ。市場からは「上を待っていたが、なかなか取れないので、いったんクローズして4 月から出直したいという投資家もいるのではないか」(邦銀)との声が出ていた。
午後、麻生太郎財務相の発言が伝わったが、相場の反応は限定的だった。麻生財務相 は参院財政金融委員会で、為替相場について「急に上がったり下がったりするのは一般的 に迷惑」としたうえで、日銀にはその調整を踏まえた対応を期待すると述べた。また、円 安にいい面がある一方で、円高がいい場合もあるとの認識を示した。
<ブラード発言で動意付くか>
きょうは米国の材料が注目される。2月の消費者物価指数や新築住宅販売など主要な 経済指標が発表され、これらが総じて強い内容となれば、米金利の上昇に伴ってドルを買 い戻す展開となりそうだが、弱い内容となった場合はドル売りの流れが継続しそうだとい う。
また、米セントルイス地区連銀のブラード総裁が討論会に参加する。同総裁は3月9 日、速やかに利上げをすべきとタカ派的な発言をしており、発言にブレがなければ「ドル 反発の契機となる可能性がある」(プレビデンティア・ストラテジーのマーケットストラ テジスト、山本雅文氏)との指摘もある。
前日ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)がしばらく緩和策を続 けるとの見方が拡大したことを受けてドルのロングポジションが巻き戻され、ドルが主要 通貨に対して続落した。「米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、ずっとすっきりしな い」(邦銀)との声も聞かれ、ドル高/円安の勢いの後退を指摘する向きが多い。
フィッシャーFRB副議長は23日、エコノミック・クラブの講演で、FRBが年内 に利上げに踏み切ることは広く予想されているとしたうえで、政策当局者は毎回の会合で その後の政策判断を下していくため、将来の金利の道筋は不確かとの見解を示した。市場 では「フィッシャー副議長の講演は、全般に利上げに慎重な印象を与えた」(外為アナリ スト)との声が出ていた。
(為替マーケットチーム)