[東京/バルセロナ 10日 ロイター] - NTTドコモ (T:9437)とソニー (T:6758)は10日、スペインのバルセロナで24─27日に開催される世界最大級のモバイル機器の展示会「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)2020」への出展と参加を取りやめると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の動向を踏まえる。
米半導体大手インテル (O:INTC)も同日、参加を見送ると表明した。
MWCについては米アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)のほか、韓国のLG電子 (KS:066570)、スウェーデンのエリクソン (ST:ERICb)、米エヌビディア (O:NVDA)がこれまでに参加見送りを表明。この日はイスラエルのソフト開発、アムドックス (O:DOX)も参加を見合わせると発表した。 [nL4N2A914V]
一方、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]と中興通訊(ZTE) (SZ:000063)は参加を表明。中国から参加する社員には自主的に感染防止対策を取るよう指示したほか、中国から参加できない社員に代わり欧州から社員を派遣することを検討している。
このほか、中国のTCL集団は報道機関向けのイベントは中止するものの、出展と参加は取りやめないと表明。ノルウェーの国営通信会社テレノール (OL:TEL)は参加するスタッフ数を削減し、予定するプログラムを縮小する。
ソニーは新型コロナウイルスに関する情報収集と諸施策に着手しているとし、顧客や取引先、社員などの安全を最優先し、出展・参加を取りやめると説明している。現地で24日に予定する報道発表会の模様は、会場での開催に代えてインターネットで動画配信する。
MWCを主催するGSMAは9日、新型コロナウイルスの発生源である中国・湖北省からの参加は禁止すると表明。中国からの参加者はMWC参加に先立ち少なくとも2週間は中国国外に滞在していたことを証明するよう要請することも明らかにした。
GSMAによると、昨年のMWCでバルセロナ市が受けた経済効果は約4億7000万ユーロ(5億1500万ドル)。昨年は参加者の約64%、出展社の約45%が欧州勢。中国からの参加者は約6%だった。
*インテルの情報を追加しました