[30日 ロイター] - 米アルファベット傘下のグーグルは30日、地図アプリ「グーグルマップ」の運転経路検索で二酸化炭素(CO2)排出量が最も少ないと推定されるルートの案内を開始すると発表した。
気候変動対策の一環で、年内にまず米国で開始し、他国に拡大する方針だ。
ユーザーが「オプトアウト」の仕組みを通じてこの機能の利用を拒否しない限り、代替ルートもほぼ同じ時間がかかる場合は「環境に優しい」ルートが自動的に選択される。代替ルートのほうが大幅に速い場合、ユーザーはルート選択や排出量の比較ができる。
グーグルの商品担当責任者ラッセル・ディッカー氏は「およそ半数のルートで、時間とコストの代償をゼロもしくは最小限に抑えつつ、より環境に優しい選択肢を見つけることができている」と述べた。
排出量の推定は、米国立再生可能エネルギー研究所(NREL)の研究を参考にさまざまな車種や道路でテストしたデータを基にする。道路の状態についてはグーグルマップの「ストリート・ビュー」機能や航空・衛星画像を使ってデータを集める。
NRELは自動車のエネルギー消費を推定するツールを開発しており、同研究所のモビリティー部門責任者ジェフ・ゴンダー氏は、ツールの精度を調べる研究資金の提供を受けることでグーグルと今月合意したと明らかにした。