[モスクワ 2日 ロイター] - ロシアの裁判所は2日、短文投稿サイトの米ツイッターが違法な投稿を削除しなかったとするロシア当局の提訴を受け、同社に890万ルーブル(約11万6800ドル)の罰金を科した。
ロシア当局は3月、同国内のツイッター通信速度を抑制すると表明。同月16日には、米SNS(交流サイト)上の児童ポルノから薬物乱用に及ぶ投稿について、全面禁止するよう警告した。
ツイッターは2日、コメントを控えた。同社は3月、当局の対応が表現の自由を脅かすと懸念を示し、いかなる違法行為もSNSで容認しないと説明していた。
モスクワの裁判所は一連の声明を出し、米グーグルに対する3件の訴訟に関し、それぞれ320万ルーブル、330万ルーブル、240万ルーブルの罰金を科したと明らかにした。
裁判所は今回の罰金について、「情報の削除手続き違反」を含む今年1月22─24日の関連行為に対するものだと説明した。
これらの日付は、ロシア政府を批判するアレクセイ・ナワリヌイ氏の解放を求め抗議活動が国内で広がった時期と重なる。
ロシアではこの数カ月間、海外のSNSに、より大きな影響を及ぼす措置が講じられている。
下院で昨年12月可決された法案により、違法な投稿を削除しない米国の巨大SNS運営企業に巨額の罰金を科したり、ロシアメディアのアカウントを差別した場合にSNSへのアクセスを制限したりできるようになった。