[タイグエン(ベトナム) 4日 ロイター] - 韓国のサムスン電子がベトナムのスマートフォン工場で生産を削減している。世界的な個人消費低迷を受けて在庫が増加していることが背景。現地の従業員が明らかにした。
ある従業員はロイターに対し「週3日のみ勤務することになった。一部の生産ラインは従来の週6日勤務から週4日勤務への調整を進めている」と発言。残業もなく、新型コロナウイルスが猛威を振るっていた昨年同時期のほうが、仕事が多かったという。
サムスンはベトナムの年間生産目標引き下げを検討していないとコメントした。
この従業員は工場で5年ほど働いているが、生産がこれほど削減されたのは初めてだとし「毎年6─7月前後は閑散期だが、残業がないだけで、勤務日が減らされたことはない」と発言。管理職から在庫が高水準で新規受注があまり多くないと伝えられたことを明らかにした。
調査会社ガートナーは、今年の世界のスマートフォン出荷が消費低迷と中国の販売急減を背景に6%減少すると予想している。
別の従業員は「先月は給料が半分になった。週4日だけ働いて、残りは何もしなかったからだ」と語った。