[サンフランシスコ 1日 ロイター] - 米セキュリティー専門家らは1日、ファイル転送ツール「MOVEit Transfer」の利用者のシステムからハッカーがデータを盗んでいると指摘した。
ツールを開発した米プログレス・ソフトウエアは前日、セキュリティー上の欠陥が見つかったと公表し、利用者のシステムが不正にアクセスされる恐れがあるとしていた。
このソフトは企業間などの安全なデータ転送を可能にするもので、プログレスによると数千の組織が利用している。
グーグル傘下のコンサルティング会社マンディアントとサイバーセキュリティー企業ラピッドセブンは1日、欠陥を悪用してユーザーデータを盗んだ事例が見つかったと明らかにした。
影響を受けた利用者の数は不明だが、マンディアントは欠陥に関連した複数の侵入事例を調査中だとした。また、現時点で動機は不明だが、ツールを利用する組織は盗まれたデータの公表や脅迫などの可能性に備えるべきとした。