[ソウル 31日 ロイター] - 北朝鮮は31日、米国による先制核打撃を意図した合同軍事演習に対応し、韓国国内の主要な司令部と作戦飛行場の焦土化を想定した戦術核攻撃訓練を実施したと発表した。30日深夜に弾道ミサイルを発射したとも表明した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。
韓国軍の合同参謀本部は先に、北朝鮮が30日深夜、平壌近郊の順安から短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表した。米軍が韓国との合同演習に戦略爆撃機「B1B」を展開させたことに反応した可能性がある。
KCNAによると、朝鮮人民軍総参謀部は声明でミサイル部隊が弾道ミサイル2発を発射し、核攻撃の任務を正確に遂行したと表明した。
岸田文雄首相は、日本のみならず地域・国際社会の平和と安定への脅威だとし、容認できないと批判した。韓国大統領府は安全保障会議を開催した。
KCNAは、金正恩朝鮮労働党総書記が29日に軍の全指揮官と総謀部による訓練の一部を視察したと伝えた。訓練は韓国との全面戦争に備える狙いがあるとした。
訓練は奇襲侵攻を阻止した上で韓国の「全領土」占領に向け反撃を開始するシナリオで行われたとした。