[北京/上海 20日 ロイター] - 中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の子会社が新たな中国製の監視カメラ用半導体を出荷していることが関係者の話で分かった。
ファーウェイの半導体設計部門、海思半導体(ハイシリコン)が監視カメラメーカーへの出荷を開始したのは昨年で、少なくとも一部の顧客は中国企業という。
ファーウェイは先月、新型スマートフォン「Mate60プロ」を発売した。同製品を分解した調査会社テックインサイツによると、中国半導体大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)が国内で製造した可能性が高い先端チップが搭載されている。
こうした動きは米政府が2019年から実施している輸出規制をファーウェイが克服していることを示唆している。
ハイシリコンは米制裁により、ケイデンス・デザイン・システムズ、シノプシス、シーメンス傘下メンター・グラフィックスの電子設計自動化(EDA)ソフトを入手できなくなった。
テックインサイツのアナリスト、ダン・ハッチソン氏は、Mate60プロの分析などからもファーウェイが「持っていないはずの」高度なEDAツールを使ったことが示されたと指摘。「不正に入手したのか独自に開発したのかは分からない」としたが、後者の可能性の方が高いとの見方を示した。