[ワシントン 12日 ロイター] - 米労働省が12日に発表した7月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前年比7.8%上昇した。伸びは市場予想の7.3%を上回り、比較可能な2010年11月以降で最大となった。
前月比でも1.0%上昇と、市場予想の0.6%を上回った。
オックスフォード・エコノミクスのエコノミスト、マヒール・ラシード氏は「今後数カ月で供給圧力は緩やかに解消するほか、上期に示された需要の急速な拡大ペースは鈍化する見通しで、PPIの伸びは7月にピークを迎えた」と予想。ただし「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による根強い供給面での障害は年内続くだろう」と警戒する。
7月はサービスが前月比1.1%上昇。貿易は1.7%上昇し、サービス全体を主導した。また、サービスの上昇分の20%は、自動車・部品の小売業者の手数料が占めた。航空運賃や病院の外来診療、宿泊なども上昇した。
11日に発表された7月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比5.4%上昇と、コロナ禍が引き起こした供給網の混乱が続く中、13年ぶりの高水準にとどまった。一方、前月比では0.5%上昇と、6月の0.9%上昇から鈍化し、インフレがピークを付けた兆候も垣間見られた。