[ドバイ 17日 ロイター] - イエメンの武装勢力フーシ派がサウジアラビア東部の油田に対して17日に仕掛けた無人機攻撃で、油田内の天然ガス施設が出火したが、石油生産に影響は出ていない。サウジ国営石油会社サウジアラムコが明らかにした。
イランの支援を受けるフーシ派は先に、サウジ東部シェイバー油田に無人機(ドローン)10機で攻撃したとの犯行声明を出していた。攻撃の激しさとしては、フーシによるサウジに対する「最大の攻撃」としていた。
サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は国営サウジ通信(SPA)を通じて出した声明で、シェイバー油田は「極めて重要な施設」であると強調。「この攻撃の標的は、サウジだけでなく、世界の安全な石油供給だ。これは世界経済への脅威だ」とした。
サウジアラムコは、負傷者はおらず、油田の操業にも影響は出ていないと発表。社内の対策チームが17日朝にシェイバー油田内の天然ガス液(NGL)施設での小規模な火災を鎮圧したという。
同油田はフーシ派が掌握するイエメン北西部の地域から1000キロ以上離れており、アラブ首長国連邦(UAE)との国境に近い。イエメン内戦では2015年以来、ハディ暫定政権を支援するサウジやUAEから成るイスラム教スンニ派連合がフーシ派と戦闘を繰り広げてきた。
イラン寄りのニュースサイトによるツイッターへの投稿によると、フーシ派指導者のアブドルマリク・フーシ氏は「きょうのドローン作戦は、首長国に対する重要な警告だ」とコメントした。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20190818T231756+0000