[シドニー 20日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)が20日に公表した8月6日会合の議事要旨では、中銀がマイナス金利も含め、非伝統的金融政策について議論したことが明らかになった。
中銀は前回8月の会合で政策金利のオフィシャルキャッシュレートを過去最低の1%に据え置いた。6月と7月には2カ月連続で利下げを実施していた。
議事要旨によると、経済成長を下支えし、2─3%のインフレ目標を達成するため、中銀は必要なら一段の利下げを検討する方針。
ただ、次の動きがいつになるかは明言しておらず、追加緩和が必要なことを示唆する兆候が積み上がれば、一段の緩和措置を検討すると述べるにとどめている。
理事会は、超低金利やマイナス金利、明確なフォワードガイダンス、国債買い入れ、金融機関への長期資金供給など、非伝統的金融政策を導入した先進国の事例を調査した。
「単発の措置よりも複数措置を一括で講じるほうが効果が出る傾向がある」とし、「中銀がこうした措置に関して明確かつ着実にコミュニケーションを取ることが重要だ」との見方が示された。
豪中銀はフォワードガイダンスの導入に向けて既に一歩踏み出している。
議事要旨ではまた「オーストラリアでは長期にわたる低金利が必要になると予想することが妥当だ」との見方が明らかになった。
さらに中銀は、米中貿易摩擦の激化が一段と世界経済への下振れリスクになっているとし、各国の企業は既に投資計画を大幅に下方修正していると指摘した。