[ローマ 20日 ロイター] - イタリアの連立政権を構成する「五つ星運動」のディマイオ党首は20日、フェイスブックでコンテ首相に謝意を表明、連立政権の崩壊が近いことを示唆した。同党首は「何が起きようとも、この政権であなた(コンテ首相)と働けたことは名誉だったと伝えたかった」と投稿した。
ディマイオ党首は連立政権で副首相を務めている。
コンテ首相は、五つ星運動の連立相手である「同盟」が内閣不信任案の提出を表明したことを受けて、20日に議会で演説する予定。
議会の採決は予定されておらず、政局の混乱にどのように終止符を打つのか不透明感が広がっている。
ただ、コンテ首相が20日中に辞任するとの見方は多く、この場合はマッタレッラ大統領が各政党と正式な協議を開始し、新政権の樹立が可能かどうかを見極めることになる。新政権樹立が不可能と判断した場合は、議会を解散する。
世論調査では同盟の支持率が上昇しており、同盟のサルビーニ党首は総選挙の前倒しを求めている。
ディマイオ党首はコンテ首相を支持する意向を表明。「同盟は、すべてを崩壊させ、8月の半ばに政府の危機をもたらした誤った決定について説明する必要がある。(同盟は)世論調査の結果に追随しているだけだ」と述べた。
関係筋によると、野党の民主党(PD)は、五つ星運動と連立政権樹立を視野に協議を開始した。[nL4N25F4AT]