[ブラジリア 21日 ロイター] - ブラジルのボルソナロ大統領は、息子のエドゥアルド・ボルソナロ連邦下院議員(35)を駐米大使に指名する計画を進める方針を明らかにした。身内重用に対する批判や議会で強まっている反発を押し切る形になる。
世論調査で上院では指名承認に必要な賛成票が得られないことが示唆されたのを受け、大統領は20日、記者団に「息子を失敗させることはしない」と語り、指名撤回の可能性に言及していた。
しかし21日に後退はあり得ないと言明。来月、上院外交委員会に人事案を提出し、承認されれば上院本会議(定数81)で投票が行われると述べた。
エスタド・デ・サンパウロ紙に19日掲載された上院議員対象の調査では、現時点で指名承認に必要な過半数の41票は獲得できない情勢。一方、Quaest Consultoria e Pesquisaが有権者1500人に実施した調査では、大統領支持者の間でも45%が、有権者全体では72%がエドゥアルド氏の駐米大使指名に反対していた。
大統領は、エドゥアルド氏はトランプ米大統領一家と親しく、それが米国との関係改善につながると主張した。