[ソウル/東京 24日 ロイター] - 韓国軍は24日、北朝鮮が同日朝に短距離弾道ミサイルとみられる飛翔体2発を発射したと発表した。米政府関係者によると、北朝鮮がここ最近相次ぎ発射しているミサイルと類似しているという。
北朝鮮によるミサイル発射は、米朝首脳が南北軍事境界線で会談した6月30日以降、7回目。今回は、韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を決めた直後のタイミングとなった。
日本の岩屋毅防衛相は、「北朝鮮も地域の情勢をしっかりみているだろう。を突いたということではないか」と語った。
韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は午前6時45分から同7時02分にかけ、軍事施設がある東岸の宣徳付近から2発の飛翔体を発射。東の方向へ380キロ飛行し、高度97キロに達した。
日本の防衛省はいずれの飛翔体も弾道ミサイルと判断。一発目が約400キロ、2発目が約350キロ飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したと推定している。
岩屋防衛相は、GSOMIAは11月22日まで有効であることから、韓国側に情報提供を要請する考えを示した。
トランプ米大統領は飛翔体発射を受けて24日、ホワイトハウスで記者団に対し、「金正恩朝鮮労働党委員長は私に対してかなり率直だ」と述べ、米国は北朝鮮と良好な関係を築いているとの認識を示した。
北朝鮮の国営朝鮮中央通信社(KCNA)は24日、「米国はわれわれが制裁解除にいつまでも執着しないということ、そして制裁解除と国家の戦略的安全保障を決して引き換えにしないということを明確に理解すべきだ」との見解を伝えた。
韓国大統領府は声明で、国家安全保障会議(NSC)が、軍事的緊張を高める行為を停止するよう北朝鮮に求めるとともに、できるだけ早期に北朝鮮が米国との協議再開に応じるよう外交努力を行うことで一致したと明らかにした。
*内容を追加しました。
(久保信博※) 2019-08-23T233947Z_1_LYNXNPEF7M21K_RTROPTP_1_NORTHKOREA-MISSILES.JPG