[ヘルシンキ 29日 ロイター] - 欧州連合(EU)加盟国の外相と防衛相が29日、ヘルシンキで会合し、英国に対して秩序あるEU離脱を選択するよう求めた。一部閣僚からは、ジョンソン英首相による議会閉会は合意なきEU離脱のリスクを高めると懸念する声が上がった。
オランダのブロック外相は「われわれは依然として合意なき離脱の回避が可能という希望を抱いており、離脱合意に適合する英政府からの提案を待ち望んでいる」と指摘。「合意なき離脱は誰の利益にもならない」と述べた。
ブロック外相によると、ジョンソン氏のEU離脱交渉担当者、デービッド・フロスト氏と欧州委員会が28日にブリュッセルで協議したが、双方の隔たりは埋まらなかった。
閣僚の多くは英国の議会閉会について国内の問題だとしてコメントを避けたが、オーストリアのシャレンベルク外相は、議会閉会によって合意なき離脱の可能性が高まったかとの問いに対し「そうだ。そうなることを懸念している」と指摘。「われわれは英国の秩序ある離脱を確保するためにできる限りのことを行ってきた。英国側が不可能というなら、代替案を示す必要がある」と語った。
マルタのアベラ外相は「EUは離脱合意で団結している。決めるのは英国側だ」と述べた。
ウォレス英国防相はヘルシンキで、議会閉会は「毎年起こる」と指摘した。
議長国であるフィンランドのハービスト外相は「合意のある英EU離脱を支援することは重要な問題だ。そうでなければ、欧州の経済や国境取引に多くのネガティブな結果をもたらすからだ」と述べた。
またハンガリーのペーテル外相は、英EU離脱によりその後の良好な協力関係を築けなくなることがないよう期待するとした。
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