[上海 30日 ロイター] - 中国政府系の英字紙チャイナ・デーリーは30日付の社説で、人民解放軍が香港に駐留するのは象徴的な目的のためではないとし、情勢が悪化すれば「傍観する理由はない」との見解を示した。
香港には1997年の中国への返還以降、人民解放軍が駐留している。専門家は駐留部隊の規模を8000人から1万人と推定しており、中国南部の基地と香港域内にある旧英国軍兵舎に分散して配置されているとみている。
チャイナ・デーリーは、これまでのところ香港政府は軍の出動を要請する必要性を感じていないが、事態が変わっても方針は同じというわけではないと主張。「既にひどい状況が仮に一段と悪化し、分離主義者による暴力と騒乱が管理不能となる恐れがあれば、香港に駐留する部隊が傍観する理由はない」と言明した。
「駐留部隊は香港に対する中国の主権を示す単なる象徴ではない」と指摘した。