[ロンドン 30日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)の8月の産油量が日量2961万バレルと、前月から日量8万バレル増加したことがロイターの調査で明らかになった。月次ベースでは今年に入ってから初めての増加となる。
イラクとナイジェリアが増加したことで、サウジアラビアの減産のほか、米国の制裁措置を受けているイランの減少が相殺された。8月は増加したものの、ロイターの調査によると、7月のOPEC産油量は加盟国の変更などの影響を除いたベースで2014年3月以来の低水準だった。
8月の産油量が最も大きく増加したのはナイジェリア。次いでイラクだった。サウジアラビアは7月にOPEC目標を大きく超えた減産を行ったが、8月も産油量を同程度の水準にとどめた。8月の産油量は日量963万バレルと、同国に割り当てられたクオータを下回った。
米国の制裁対象となっているイランは日量5万バレル減少。低下幅はOPEC加盟国の中で最も大きかった。同じく米国の制裁対象となっているベネズエラの産油量もやや減少した。
OPEC加盟国とロシアなど非加盟産油国(OPECプラス)は今年1月1日から日量120万バレルの協調減産を開始。このうちOPEC担当分は日量80万バレルとなっており、イラン、リビア、ベネズエラを除く11カ国が順守する必要がある。8月の順守率は136%と、前月の150%から低下した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20190830T185700+0000