[武漢(中国) 7日 ロイター] - ドイツのメルケル首相は7日、訪問先の中国で、香港情勢について平和的な解決をあらためて求めた。
習近平国家主席、李克強首相と相次いで会談したメルケル氏は「暴力なしに対立を解消するよう私は訴えた。そうでなければ大惨事になるというのが私の見解だ」と強調。
中国側は自身の意見に耳を傾けたと述べ、「これは重要だ」と語った。
メルケル氏の訪中には独企業の代表団が同行。独経済が減速するなか、中国に対して独企業への一段の市場開放を訴える狙いがあったが、香港で続く抗議活動が影を落とした。
香港での2014年の民主化デモ「雨傘運動」の主導者の一人として知られる黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏はドイツのビルト日曜版のインタビューで、メルケル氏が香港情勢を取り上げたことに謝意を示したが、さらに踏みこむべきだったと指摘。
「われわれが信じる普遍的価値観よりもドイツ企業の利益を優先すべきではない」と強調。「メルケル首相は、自由選挙を求める声に習主席が応じるよう促す手助けをすべきだ」とした。