[サンパウロ 9日 ロイター] - ブラジルとメキシコは自由貿易協定(FTA)交渉を開始した。両政府が9日、明らかにした。米中などの貿易摩擦が世界経済の成長を阻害する恐れがあるなか、中南米の二大経済大国は貿易関係の深化を目指す。
ブラジル経済省のマルコス・トロイーホ国際貿易担当次官は、メキシコとの正式なFTA交渉が始まったとことを明らかにした。その上で、メキシコは従来、北米自由貿易協定(NAFTA)の締約国である米国とカナダとの貿易に力点を置いていたが、貿易相手の多様化を求めていると指摘。ブラジルはメキシコ向けの農産品輸出を増やすことが可能との見方を示した。
メキシコ経済省も交渉を行っていると認めたうえで、「今後の道筋はまだ明確になっていないが、取り組んでいる」とした。
トロイーホ氏は、これまでのブラジルとメキシコの貿易は期待を下回っていたが、NAFTAに代わる新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」が変化をもたらしたと述べ、メキシコ向けの農産品輸出の拡大を切に望んでいるとした。
メキシコ議会は6月にUSMCAを批准したが、米国とカナダはまだ批准していない。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20190910T060039+0000