[ストックホルム 10日 ロイター] - スウェーデンの8月のインフレ率が鈍化した。中銀の年末頃の利上げ計画に不透明感が広がり、通貨クローナは対ユーロで下落した。
スウェーデン統計局が発表した8月のCPIF(住宅ローンの影響を除く消費者物価指数)は前月比0.4%低下、前年比1.3%上昇だった。7月は前月比0.4%上昇、前年比1.5%上昇だった。
中銀の予想、およびロイターがまとめた市場予想は前年比1.5%上昇だった。中銀の目標は2%。
8月のCPIは前月比0.4%低下、前年比1.4%上昇。7月は前月比0.4%上昇、前年比1.7%上昇だった。
数年間、高い成長が続いていた経済は減速し始め、米中貿易戦争や英国の欧州連合(EU)離脱が先行きを不透明にしている。
アナリストの間では、スウェーデン中銀の成長・インフレ予想が楽観的過ぎるとの声が多い。中銀は年末か来年初頭に利上げする方針を示しているが、金融市場は2020年半ばまでの利下げの可能性を織り込んでいる。
SEBは「インフレが全般に予想を下回ったことは、中銀にとって大きな打撃とみなされるはずだ。今回の結果で、中銀が10月会合にかけて利上げバイアスを維持できない可能性が高まった」と指摘した。
中銀は今月5日に政策金利をマイナス0.25%に据え置いた。
次回会合は10月24日。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20190910T104600+0000