[ドバイ 11日 ロイター] - イランのラバンチ国連大使は、トランプ米大統領によるボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の解任でイランと米国の協議が実現することはないとの認識を示した。
昨年にイラン核協議から離脱して以来、米国は原油輸出停止などイランに「最大限の圧力」をかけてきた。
イランもウラン濃縮など一連の措置でこれに対抗している。
トランプ大統領はこれまでイランとの協議に応じる姿勢を示しているが、イランはまず米国が制裁を解除しなければ協議は不可能と述べている。
ボルトン氏は対イラン強硬派として知られていた。
国営イラン通信(IRNA)によると、ラバンチ国連大使は「ボルトン氏の解任で、イランが米国との協議を再考するには至らない」と発言。対イラン制裁が続く間は、米国との協議の余地はないと明言した。
イランのタスニム通信によると、ロウハニ大統領は「米国は主戦論者と距離を置く必要があることを理解すべき」と指摘。「われわれの敵国(米国)がイランに圧力をかけ続ける限り、イランが抵抗する方針は変わらない」と述べた。
米国は同日、イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊」などへの制裁を新たに発表。ザリフ外相はツイッターへの投稿で、ボルトン氏の解任により「世界が安堵のため息をついている時に(米政府が)イランに対する制裁拡大を発表した」と言及。「戦争への渇望と言える最大圧力は主戦論者の筆頭(ボルトン氏)と共に追放されるべき」とした。
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