[ロンドン 12日 ロイター] - ジョンソン英首相は12日、10月14日まで議会を閉会すると決めた理由に関して、エリザベス女王に「うそ」をついていたとの見方を否定した。
スコットランドの最高裁判所は11日、ジョンソン氏の閉会措置が違法で、議会の活動を妨害する目的だったとの判断を示した。[nL3N2622ZV]これを受け、野党などの間では、ジョンソン氏が女王に適切な説明をしなかったのではないかとの疑惑が広がった。
しかしジョンソン氏は、女王に間違った助言をしたのか、とテレビ記者に聞かれると「そんなことは全くない」と断言。閉会は政府が必要な立法措置を提出できるようにするためだったと説明するとともに、10月17─18日の欧州連合(EU)首脳会議後から同月末のEU離脱期限まで、再び議会が審議する時間はたっぷりあると強調した。
またジョンソン氏は、政府としては来週に英最高裁判所がこの問題に関して下す判決を待つ方針だと述べた。
一方、アイルランドのコーブニー外相は、英政府がEU離脱を巡る今後の交渉で姿勢を修正すれば、EUは前向きに反応すると述べた。
コーブニー氏は、英国側の現在の提案とアイルランドおよびEUの考えには「相当な開き」があると指摘する一方、合意なきブレグジット(英のEU離脱)が現実化する恐れから、英国側の議論は「より誠実に」なるのではないかとの期待も示した。