[香港/メルボルン/バンクーバー 13日 ロイター] - 大規模な反政府デモが続く香港は海外移住の申請が急増しており、国外脱出を計画する市民が増えている様子がうかがえる。
香港に海外移住に関する公式統計はない。しかしビザ申請に必要な警察の書類(手数料29米ドル)の申請件数は8月に3649件と、前年同月比54%増加した。年初来ではこの時期としては過去5年で最大。
香港政府の推計によると、昨年の移住者数は約7600人で、ビザ申請に必要な警察書類の申請者数の約3分の1に相当する。
ロイターは6月、富裕層がシンガポールなどに脱出していると報じたが、移民当局によると最近ではこうした動きが中流層にも広がっている。
移住先として好まれているのは物価が比較的安いマレーシアや、同じ中華圏の台湾。台湾当局によると、6、7月の香港市民へのビザ発行件数は884件と、前年同期比38%増加した。ニュージーランドも香港市民からのビザ申請が6月に34件、7月に44件と、平均の29件をやや上回った。