[シドニー 13日 ロイター] - オーストラリア健全性規制庁(APRA)のバイヤース長官は13日、メルボルンで講演し、記録的な低金利により4大銀行が中小銀行に対して競争上有利になる公算が大きいとの見方を示した。
4大銀行は相対的に資本が盤石で、資金調達コストが安いという。
同長官は、低金利は収益性の低下と資本創出力の低下につながるが、すべての銀行が低金利環境に適応しなければならないと発言。中小銀行は競争上、不利な立場に立たされるとの見方を示した。
同長官は、こうした状況が、銀行システムや競争に長期的にどのような課題を生み出すか考察していると表明。「超低金利環境が長期化すればビジネスモデルや事業内容にどのような影響が出るか(APRAは)慎重に考える必要がある」と述べた。
同国では、4大銀行の市場シェアが80%に達しており、競争が不足しているとの見方が多い。