[東京 17日 ロイター] - アジア時間の原油先物は1%あまり下落。サウジアラビアにある国営石油会社サウジアラムコの石油施設が攻撃を受けたことで、前日は急伸したが、足元はサウジや米国の対応を待つ姿勢から売りが優勢となっている。
原油相場のボラティリティーを示す指数は前日、昨年12月以来の高水準となっており、市場は今後数カ月にわたる相場の上昇を見込んでいるもよう。
0051GMT(日本時間午前9時51分)時点で北海ブレント先物は0.77ドル(1.1%)安の1バレル=68.25ドル。
米WTIは0.82ドル(1.3%)安の62.08ドル。
北海ブレント相場は前日、一時20%近く急騰し、約30年ぶりの大幅な上昇率を記録した。清算値は約15%高となった。
シティインデックスのアナリスト、フィオナ・シンコッタ氏は「米国は『臨戦態勢』で、イランが関与したとサウジが示唆するのを待っている。中東の緊張は改善せずに悪化する可能性がある。このような状況下では原油価格は当面、高止まりするかもしれない」と分析。
「ただ、需要の見通しも良いわけではなく、原油価格がすぐに下押しされる見込みであることも忘れてはいけない」と続けた。
サウジアラムコによると、攻撃により同国の石油生産は日量570万バレル減少する見通し。