[上海 17日 ロイター] - 中国の李干傑・生態環境相は、オゾン層保護のための国際デーの16日に行われた記念イベントで、オゾン層破壊物質の生産規制の進展は中国に「新たな挑戦」をもたらすとの見方を示した。一方、中国は違反者に「ゼロ・トレランス」(不寛容)の対応を取っていると説明した。
科学誌ネイチャーに今年掲載された研究で、禁止対象のオゾン層破壊物質であるトリクロロフルオロメタン(CFC-11)の世界的な増加の半分が中国のものと指摘され、批判が高まっている。
CFC-11は、モントリオール議定書で2010年までに段階的に全世界での生産を中止することが定められたものの一つで、禁止対象物質となっている。
中国政府は1991年に議定書を批准。使用の規制に最善を尽くしていると強調した。
李生態環境相は、中国当局は今年、世界的なCFC-11増加への対策として、違法生産を取り締まるため、より多くの「特別執行措置」を講じていると説明。CFC-11の主要成分である四塩化炭素の生産者を24時間体制の監督下においたと述べた。
一方、代替フロンの排除加速を各国に求めているモントリオール議定書の次の段階は中国に「新たな挑戦」をもたらすと指摘。政府は政策の改善と監督・管理の強化を通じて「断固としてコミットメントを守る」と言明するとともに、海外のパートナーと協力し、規制の強化や代替物質と技術の開発を支援していくと付け加えた。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20190917T030538+0000