[ベルリン 18日 ロイター] - ドイツ産業連盟(BDI)は18日、英国が明確なプランを提示せずに欧州連合(EU)に離脱延期を要請した場合、EUは延期を認めるべきではないとの見解を示した。
英国内の行き詰まりをどのように打破し、合意なき離脱をどう回避するのか英政府が説明する必要があるとしている。
BDIのマネジングディレクター、ヨアヒム・ラング氏はベルリンで記者団に「明確な行程表がない場合は、ただで再延期を認めるべきではない」と発言。
「私たちの観点では(どのように合意なき離脱を回避するのかが説明され)議会の支持が得られる見通しが立った場合にのみ、再延期する意味がある」と述べた。
同氏は、無条件で再延期を認めれば、ビジネスの先行き不透明感が増すだけだと主張。英国のEU離脱は当初予定の3月29日から10月31日に延期されたが、政治的な交渉には寄与せず、3月29日の離脱を想定していた多くの企業が不必要な支出を迫られたと指摘した。
同氏は「特に土壇場での延期は非常に高くつく」とし「英政府の行動は憂慮すべきものだ。無責任な火遊びだ」と批判した。
同氏は、合意なき離脱を回避するための英政府のプランが見えないとも指摘。このため、企業には英国が10月31日に移行期間なしでEUを離脱すると想定する以外、選択肢はないとの見方を示した。
ただ、合意なき離脱はドイツ企業にとって最悪のシナリオで、今年の経済成長率がゼロ近辺に低下する可能性があるとしている。
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