[ロサンゼルス/ジッダ 18日 ロイター] - トランプ米大統領は18日、イランに対する措置には多くの選択肢があるとした上で、48時間以内に経済措置を発表すると述べた。
トランプ氏はロサンゼルスで記者団に対して「多くの選択肢がある。究極の選択肢があるほか、それ以下の選択肢もある。様子をみる」と述べ、「究極の選択肢は、戦争を始めるということだ」と説明した。
これより先にトランプ氏はツイッターに、財務省に対してイランに対する制裁を強化するよう指示したと投稿していた。
米国は、先週末のサウジアラビアの石油施設に対する攻撃にイランが関与したという立場を示しており、米イラン間の緊張が一段と高まっている。
石油施設攻撃を巡る対応を協議するためサウジアラビアを訪れたポンペオ米国務長官は18日、石油施設への攻撃は「戦争行為だ」と主張。来週の国連総会での主要議題になるとの見方を示した。
ポンペオ氏は「先例のない規模の攻撃」と指摘し、「攻撃はサウジの領土内で発生し、サウジに対する直接的な戦争行為だ」と言明した。
サウジアラビア国防省は18日、サウジアラムコの石油施設の攻撃に使用された無人機(ドローン)と巡航ミサイルの残骸を公表した。サウジは双方ともイランのものとしており、こうした残骸は同国の関与を示す「否定できない」証拠だとした。
サウジ国防省のマルキ報道官は記者会見で、14日の攻撃では合計25の無人機と巡航ミサイルが使用されたとし、無人機はイランの「デルタ・ウイング無人航空機(UAV)」、巡航ミサイルはイラン革命防衛隊が使用している「ヤ・アリ」と識別されたと明らかにした。「攻撃は北方から行われており、イランが背後にいたことに疑いがない」とし、無人機とミサイルの残骸が証拠となり、こうした疑いは「否定できない」と述べた。
この攻撃を巡っては、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が無人機で攻撃したと犯行声明を発表しており、イランは関与を否定している。
イランのロウハニ大統領は18日、中東地域での紛争は望んでいないと表明するとともに、イエメン内戦を引き起こしたのは米国とサウジアラビアが主導する軍事連合だと主張した。イランの国内メディアが報道した。
ロウハニ大統領は「われわれは、この地域での紛争を望んでいない。誰が紛争を引き起こしたか。イエメンの人々ではない。この地域で戦争を始めたのは、サウジアラビア、アラブ首長国、米国、一部の欧州諸国、(ユダヤ教の)シオニストだ」と述べた。
*内容を追加しました。