[ウェリントン 26日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)のオア総裁は26日、非伝統的な金融政策が必要になる公算は小さいが、行動に備えることは重要だとの見解を示した。
総裁は講演で「われわれの現在の見解では、『非伝統的』金融政策措置が必要になる可能性は低い。ただ、準備しなければ責務を怠ることになる」と述べた。中銀が講演内容を公表した。
これを受けてNZドルは0.3%上昇した。
総裁は、世界的な低金利環境は各国中銀に新たな課題を突きつけており、マイナス金利の可能性や代替的な金融政策の戦略について多くの質問が出ていると指摘。
「われわれは現在、これらの質問について真剣に考えている。予防策としてそうすることが理にかなっているからだ」と述べた。
また、多くの国の中銀がインフレ率が一貫して目標水準を下回る問題にも直面し、消費や需要を促すため政策金利を引き下げる要因になっていると指摘。
「こうした低金利を懸念する見方も一部にあるが、機会にもなり得る」とし、「われわれは数年にわたって金利が低水準にとどまり、非常に良い投資環境を提供すると確信している」と述べた。
NZ中銀は25日、市場の予想通り政策金利を過去最低の1.0%に据え置いた。ただ、景気を支援し、インフレと雇用の目標を追求するため、さらなる財政・金融刺激策の余地があるとの見方を示した。
*内容を追加しました。