[コロンバス(米オハイオ州) 16日 ロイター] - 2020年米大統領選に向けた野党・民主党候補指名を目指すバイデン前副大統領は16日、支持率で首位を争うライバルのウォーレン上院議員の信頼性に疑問があると激しく批判した。ウォーレン氏が掲げる国民皆保険の具体的な財源が有権者にきちんと示されていない、と主張している。
バイデン氏は、ウォーレン氏の国民皆保険構想に厳しい目を向ける「潮時」だと断言。「彼女は真実を話さなければならない。さもないと今後国民に対して率直かつ正直に接していけるのかどうか疑問が生じる」と語った。
前日に開かれた民主党のテレビ討論会でも、穏健派の各候補からウォーレン氏への攻撃が相次いだ。インディアナ州サウスベンド市長のピート・ブティジェッジ氏や、クロブシャー上院議員らが、ウォーレン氏に国民皆保険の予算手当てを説明するよう迫ったのだ。
ウォーレン氏は増税するのかどうかとの質問には直接反応せず、中間層の家庭の医療費引き下げにつながらない法案には一切署名しないとだけ答えていた。
これに対してバイデン氏は16日、ウォーレン氏がかねてから「あらゆることへの計画」を確保すると約束してきた点に触れて「全ての事態に対応する計画を持つ(と言う)人が、今回の選挙で国民が最も重要と考えている問題に何の(具体的な)計画もないとは、実におめでたい」と皮肉り、「これをやると宣言していることの実際的な方法を明らかにしなければならない。信頼性が問題になる」と改めて指摘した。
まだバイデン氏は、ウォーレン氏が国民皆保険案の詳細を詰めないとすればトランプ大統領と同じになると述べ、「民主党が最も避けるべきはトランプ氏のやり方をなぞり、国民をだましてこれが簡単に実現すると思い込ませることだ。(本当は)簡単にいく要素など皆無だ」と訴えた。