[ベルリン 17日 ロイター] - ドイツのメルケル首相は17日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)について、合意には北アイルランドの関税を巡る取り決めについて解決策を見出す必要があると述べた。その上で、今週の首脳会議で合意できなければ、後日に臨時会合を開くことも可能だと強調した。
きょうから開かれるEU首脳会議を前に独下院で述べた。首相は、英政府は「非常に具体的な提案について交渉する用意」を示していると指摘。「ここ数日、大きな動きがあった。われわれは以前よりも良い道筋の上にいるが、現時点ではまだゴールに到達していない」と語った。
首相は、近年の経験として、解決策がほぼ見つかったかのように思えても、最終的には交渉が決裂するという展開が何度もあったとし、今回のEU首脳会議がどのように終わるのか、予断を許さないと述べた。
メルケル首相は「関税に関するすべての問題について、まだ合意はできていない。北アイルランドの新たな関税管理を具体的にどのように導入するのか、実際的かつ現実的な解決策が必要」との見方を示した。
「英国が秩序立った方法で離脱できるような合意は引き続き可能。われわれは最後の最後まで交渉する」と強調。「必要であれば、臨時のEU首脳会議を開催することもできる。ただ、まずは今回の会議の結果を見極めようではないか。われわれは無秩序離脱への備えはできているが、秩序立った離脱が当然、関係者すべての利益にかなう」と述べた。