[リヤド 23日 ロイター] - サウジアラビアは23日に内閣改造を実施し、新外相に駐独大使のファイサル・ビン・ファルーハン・アルサウド王子を指名した。
サウジは昨年の反体制派記者殺害事件やイエメンへの軍事介入を巡り、西側諸国から人権軽視との批判を浴びている。
こうした中で在米国大使館で政治アドバイザーを務めたり、米ボーイング (N:BA)との合弁防衛企業の会長も経験しているファイサル王子を外相に起用し、サウジが西側諸国を含めた国際社会におけるイメージアップを図るとともに、20カ国・地域(G20)議長国の任務を果たす態勢を整える狙いがありそうだ。
ファイサル王子のきょうだいは駐米大使と駐英大使で、いずれも40代の若手。英王立国際問題研究所(チャタムハウス)のニール・クイリアム上席研究員は、新外相と駐米、駐英大使で親欧米グループが結成される形になったと指摘。世界各国や国連における外交戦で宿敵のイランを出し抜こうという動きだとの見方を示した。
今回の内閣改造では、アムーディ運輸相の後任として、国営航空会社サウディア重役のサレハ・アルジャーセル氏が起用された。また1年足らず前に就任したばかりだったアッサーフ外相は国務相として閣内にとどまる。