[ワシントン 28日 ロイター] - トランプ米政権は28日、ロシアによる2016年の米大統領選干渉疑惑を捜査したモラー元特別検察官の報告書を巡り、民主党が主導する議会委員会に無編集で全文を提出するよう命じた地裁の判断を不服として、控訴裁判所に上訴したことを明らかにした。
ワシントンの連邦地裁のベリル・ハウェル判事は25日、報告書の公表されていない情報に関する下院司法委員会の開示要請を承認。政権に対し、30日までに無編集の報告書を提出するよう命じる判断を下した。
米司法省はこの判断について、上訴中の執行停止も要請した。
同省は裁判所への通知文で「執行が停止されなければ、司法省は修復不可能な打撃を受けるため、執行停止は正当化される。いったん情報が開示されれば、撤回は不可能で、大陪審の情報の機密性が永遠に失われる」と主張した。
また、判事が司法委員会の調査について、報告書全文の公開を正当化する合法的な弾劾調査の一環であるとの「誤った判断」を下したとしている。
バー司法長官は4月、モラー氏が3月に提出した捜査報告書を一部編集して公開した。