[ブリュッセル 28日 ロイター] - ユーロ圏の救済基金である欧州安定メカニズム(ESM)は28日、ギリシャが国際通貨基金(IMF)融資の一部を早期返済することを承認した。
ギリシャ政府は9月、ESMにIMF融資の一部について早期返済を認めるよう要請していた。
早期返済が認められたのはIMF融資のうち約27億ユーロ(30億ドル)分。IMF融資の金利はギリシャが現在、市場で資金を調達する場合に支払う金利よりも高いことから、早期返済で借り入れコストの削減が可能になる。
ESMのレグリング総裁は、声明で「ギリシャによるIMF融資の部分的な早期返済は、同国とESM双方に恩恵をもたらす」と述べた。
ギリシャは2010─15年のソブリン債務危機時に市場から締め出され、IMFとユーロ圏諸国から多額の融資を受けた。
ギリシャがユーロ圏諸国と合意した融資プログラムでは、IMFに早期返済する場合、ESMとその前身である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)にも部分的な早期返済が必要になるが、今回これが免除された。