[バンコク 18日 ロイター] - 中国の魏鳳和国防相とエスパー米国防長官が18日、東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議の合間に会談した。魏国防相は、エスパー国防長官に対し、米軍が南シナ海で軍事力を誇示したり、緊張を高める行為を止めるよう要請、台湾海峡の問題を慎重に扱い、台湾情勢を巡り新たな不確実性をもたらさないよう求めた。中国国防省の呉謙報道官が明らかにした。
今月初め、オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が、中国の南シナ海での「威嚇」行動を批判していた。[nL3N27K30G]
中国は、南シナ海のほぼ全域の領有権を主張し、軍事拠点化を進め、同じく領有権を主張するブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾、ベトナムと対立している。
米国は、中国の動きをけん制するため南シナ海で「航行の自由作戦」を実施している。
呉報道官は、「航行の自由作戦」の停止など、魏国防相の米側への具体的な要請内容を問われ「われわれは米国側に、南シナ海への介入や軍事的挑発を止めるよう(求める)」と述べた。
<中国軍空母が台湾海峡を通過>
魏氏とエスパー氏は、香港や台湾の問題も話し合った。
魏氏は、中国は台湾の独立に向けたいかなる動きも容認しないと表明し、この問題に適切に対応するよう米国に呼び掛けた。[nL4N27Y178]
台湾は来年、総統選挙を実施する。中国は、台湾に独立に向けた動きがみられれば、攻撃も辞さない姿勢を示している。
中国海軍の報道官は、空母が17日に台湾海峡を通過したと明らかにした。[nL4N27Y152]
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