[ワルシャワ 19日 ロイター] - ポーランドのモラウィエツキ首相は19日、議会で施政方針演説を行い、経済分野で国家の役割を拡大すると表明、欧州連合(EU)が批判する司法改革をさらに進める意向を示した。
首相は、与党「法と正義」が引き続き福祉予算と国内企業の政府保有株を拡大すると表明。自由市場改革を進めていた過去の政権と決別する姿勢を強調した。
首相は「ネオリベラル派は我々の価値体系に混乱をもたらした。多くの人が、国家は足かせだと信じるようになってしまった」とし「極端は良くない。普通の状態に戻るべきだ」と訴えた。
同国では先月13日に下院選が実施され、法と正義が勝利。さらに4年間、政権を担うことが決まった。
2015年に政権に就いた同党は、司法改革を実施。EUは法の支配と司法の独立が脅かされるとして、訴訟を起こしている。
モラウィエツキ首相は、今後どのような司法改革を進めるか詳細は明らかにしなかったが、同党は司法制度の効率化に向け改革を実施する方針を表明。野党は、これまでの司法改革で司法の政治化が進んだと批判している。
19日遅くに行われた信任投票では、454議員中237議員が賛成票を投じ、首相が信任を得た。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20191120T010753+0000