[東京 26日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコは26日、離日に先立ち、上智大学を訪問して学生らに地球環境保護を呼び掛けるとともに、技術はより人間味があり、素朴な社会を構築するために活用されないのならば価値がないと訴えた。
教皇は「日本の社会を特徴づけるのは効率性や秩序だが、私はより大きな何かへの憧れを感じた。つまり、もっと人間味や思いやりがあり、慈悲深い社会の構築を切望する気持ちだ」と述べた。
25日に訪れた東京カテドラル聖マリア大聖堂では、日本社会に広がる孤独感に触れ、「人やコミュニティー、あるいは社会全体が外から見ると高度化していても、内実は貧しく後進的で、真の生活や活力に欠いている状況を多く目にするようになった」と語った。
日本の高い自殺率については、「精神的な貧しさ」との闘いを皆に呼び掛けたいとした。
「最も重要なのは私が何を持っているか、あるいは何を得るかではなく、誰とそれを共有できるかだ」と述べた。
また、日本の難民受け入れを増やすよう呼び掛けた。
教皇は4日間の訪日で被爆地の長崎、広島を訪れ、核兵器廃絶を訴え、都内で東日本大震災被災者との集いを開いた。[nL4N28411W][nL4N2850WF]
さらに、大規模ミサを執り行ったほか、 安倍晋三首相と会談し、天皇陛下と会見した。