[チューリヒ 28日 ロイター] - スイス経済省経済事務局(SECO)が発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)は前期比0.4%増と、市場予想を上回った。
第2・四半期の0.3%増から加速した。医薬品産業や水力発電の生産増加が寄与した。
リフィニティブがまとめた市場予想は0.2%増だった。
製造業は1.2%増となった。SECOによると、化学・医薬品セクターで付加価値と輸出が大幅に増加した。
医薬品セクターの伸びは1桁台前半だった一方で、従来の製造業は小幅なマイナスとなったという。
エネルギー産業もGDPの押し上げに寄与。第3・四半期は8.2%増加した。
第3・四半期のGDPは前年比では1.1%増。第2・四半期は0.2%増、予想は0.8%増だった。
スイスの経済成長率は最大の輸出先であるユーロ圏の経済成長率を上回った。ユーロ圏の第3・四半期のGDPは前期比0.2%増だった。
スイス政府のエコノミスト、ロナルド・インダーガンド氏は、国内経済が基調として世界的な貿易摩擦や主力市場の減速の煽りを受けており、「医薬品やエネルギー部門を除けばほぼゼロ成長に近い」と指摘。同時に過去2カ月間では先行指標の悪化は見られず、景気サイクルは底入れの可能性もあると述べた。
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