[オタワ 29日 ロイター] - メキシコのセアデ外務次官は29日、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定「米国・メキシコ・カナダ協定」(USMCA)の年内批准完了の可能性について、警戒感を表明した。米国の一部民主党議員の反対を克服するのに、もっと作業が必要になるかもしれないという。
27日にワシントンで協議したセアデ氏は29日にオタワで協議後に記者会見し、USMCAで「大きな進展があった」とし、年内の3カ国による批准完了は可能との見方を示した上で、「協議に時間がかかり来年に持ち越しになる可能性」にも言及した。
USMCAはほぼ1年前に3カ国が合意したが、これまでにメキシコのみが批准を承認。米議会での審議が労働と環境に関する条項の実効性を巡る懸念から難航している。
米国のトランプ大統領は、議会民主党が自分に政治的功績を挙げさせたくないために採決を足止めさせていると繰り返し非難している。