[ベルリン 28日 ロイター] - ドイツ産業連盟(BDI)は28日、英国が今週、欧州連合(EU)を離脱した後も、無秩序な離脱のリスクは残ると表明、英国とEUに対し年内に基本的な通商協定を締結するよう求めた。
BDIのヨアヒム・ラング事務局長は、正式な離脱協定の下で英国のEU離脱が進められても、移行期間は今年末で終了するため、リスクがなくなったわけではないと指摘。
包括的な通商協定には、EU加盟全27カ国の議会と一部の地方議会の批准が必要となり、年内の協定発効は不可能だとの見方を示した。
事務局長は、包括的な通商協定の締結には膨大な時間がかかると指摘。英国が移行期間延長の可能性を排除したのは「重大な過ち」だと批判した。
事務局長は、年内の実現を目指せるのは、EUが単独で管轄できる問題を扱った基本的な通商協定のみであり、関税や割り当ては盛り込めないと指摘。EUと加盟国は、引き続き一致団結して強い姿勢で英国と交渉すべきだと主張した。