[ロンドン 4日 ロイター] - 英石油大手BP (L:BP)が4日発表した2019年第4・四半期決算は調整後利益(純利益に相当)が25億7000万ドルとなった。石油・ガス価格の低迷を背景に前年同期の35億ドルから26%減少したものの、第3・四半期の23億ドルからは増加した。会社がまとめたアナリスト予想(21億ドル)も上回った。
予想を上回る決算の背景は、減税と石油・ガスの上流部門の予想を超える生産拡大。通期の生産量は、前年から3.8%増加して日量264万石油換算バレル(ロシアのロスネフチ (MM:ROSN)への出資分に相当する生産量を除く)となった。
コモディティー(商品)相場の下落にもかかわらず、2019年通期のキャッシュフローは10%以上増えて258億ドルとなった。豪英系資源大手BHP (AX:BHP)の資産を買収した後、米国でシェール事業の生産が拡大したことが寄与した。
BPは配当を2.4%引き上げて1株10.5セントとすると同時に、15億ドルの自社株買い計画を完了したと発表した。
4日序盤の取引でBPの株価は4%以上値上がりしている。
ただ、2019年末のギアリングレシオ(負債比率)は、前年末から上昇した。
2010年から同社を率いてきたボブ・ダドリー最高経営責任者(CEO)はこの日を最後に退任し、5日にはバーナード・ルーニー氏が新CEOに就任する。ルーニー氏は気候変動対策の強化やBPの構造改革などを掲げている。